パイオニアは、CSRの一環として「体感音響システム」を使った音楽会を1992年から開催している。「より多くの人と、感動を」という企業理念の下、聴覚に障がいがある人も健聴者と一緒に音楽の素晴らしさに触れてほしいという思いから企画した。12月22日には、めぐろパーシモンホール(東京・目黒)で音楽会を開催する。
パイオニアは、1972年にロケット工学で有名な糸川英夫博士が「音楽は聴覚を通して聴く音波とボーンコンダクション(骨伝導)の二つの成分を聴いている」と発言したことにヒントを得て、独自に体感音響システムを開発してきた。
会場の座席の上(腰掛部分)に取り付けて使用する振動ユニットと耳元のスピーカーによって全身で音楽を楽しめる。これまでに、本社会場でのライブコンサートや、外部ホールでのオーケストラや合唱団とのジョイントコンサートなどを開催してきた。
なお、この音楽会の運営(機材の搬入搬出やセッティング、オペレーション、受付、進行など)は、すべて同社社員のボランティアによって行われているという。
めぐろパーシモンホールで開催される音楽会では、手話コーラスもある。先着200人まで同社サイトから予約を受け付けている。(今一生)