資生堂が2013年2月28日、「化粧品の動物実験を2013年4月から原則廃止する」と発表した。実はその影には、18年間にわたって、資生堂など日本の大手化粧品メーカーに働きかけてきた市民運動の存在があった。
「資生堂さん、花王さん、カネボウさん、今すぐ動物実験をやめて下さい」--。2009年3月8日、東京・渋谷から原宿にかけての明治通りで、「化粧品の動物実験反対」のデモ行進があった。筆者はたまたまこれを目撃した。
プラカードやのぼりはピンク色で統一され、ウサギの着ぐるみや「かぶりもの」を身に着けていた人もいた。そして何より、参加者の大半が若い女性たちだったのが印象的だった。
女性らしさに包まれた雰囲気の中で、具体的な企業名を挙げた強烈なメッセージが力強く感じられた。