
北海道漁業協同組合連合会のホタテガイ漁業が5月13日に「MSC(海洋管理協議会)認証」を取得した。北海道産のホタテ漁獲高は毎年約40万トンと世界最大規模。その3分の1を輸出していることから、MSCの認知度が高い欧州での消費拡大に期待がかかる。
MSCは国際的な環境ラベルで、その漁業認証は持続可能で適切に管理された漁業に与えられる。審査では、乱獲や海洋汚染を防ぎ海洋生態系を保全できる漁業かどうかを細かくチェックする。
同漁連は「北海道ほたて漁業振興協会」と連携して道内の44のホタテガイ漁業者をまとめ、種苗採取、垂下式漁法、けた網式漁法についてMSC認証を取得した。漁獲高が大きく地理的な範囲も広いため、審査には約3年を要した。
MSCは、消費者が認証品を選んで持続可能な漁業を買い支える仕組み。認証品の目印は、「海のエコラベル」と呼ばれる青地に白抜きで魚が描かれたマークである。各国の漁業者が、意識の高い消費行動に期待して、自ら第三者機関に審査費用を支払って水産物のブランド化を図っている。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)