欧州委員会は16日、「ミツバチをさらに保護するための追加対策」として、5月に使用禁止が決定したネオニコチノイド系農薬3種(クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム)に加え、ネオニコチノイド系農薬フィプロニルの使用を制限すると発表した。27加盟国中23カ国が賛同した。(ベルギー=環境ジャーナリスト・川崎陽子)
今年12月31日から適用される見込みで、温室や露地栽培での使用は、例外を除き認められている。フィプロニルで種子処理されたトウモロコシとヒマワリは、2014年2月28日までしか撒くことはできない。
EUでは、5月にネオニコチノイド系農薬3種の使用禁止が決定した際、欧州職業養蜂家連合から、3種以外でも規制が進むことが期待されていた。
フィプロニルを生産する大手の化学会社BASF(ドイツ)は同日、「フィプロニルの使用を制限しても、ミツバチ保護への寄与にはならない」と、欧州委員会の決定に反論した。
ドイツ公共放送の報道では、フランスでは既に2005年から同農薬の使用を禁止していることも伝えた。