
8月27日から3日間、WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)のワーキンググループの会合が都内で開かれる。それに先立ち、グリーンピース、WWF、米国の民間財団「Pew慈善団体」の3者は、WCPFCとその加盟政府に、マグロ類の有効な保護策の確立を求める提言をした。特にメバチマグロの状況は深刻で、このままではクロマグロの二の舞になりかねないと訴えている。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)
大西洋のクロマグロはすでに絶滅危惧種だが、太平洋のクロマグロの個体数も、乱獲によって未開発時の4%以下に落ち込んでいる。メバチマグロについては、2週間前に開催されたWCPFCの科学委員会が、現在の管理体制では過剰漁業は止められないという見解を示した。
中西部太平洋は世界最大のマグロ漁場。そこで獲れる熱帯マグロ4種の中で最も多く獲られているのがメバチマグロだ。25の国と地域が加盟するWCPFCは、これまでも、メバチマグロの漁獲量削減のための数値目標を掲げていた。しかし成果は出ず、2012年のメバチマグロの漁獲量は過去最大となった。
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