汚染水問題で中断した福島沖の試験操業が再開

相馬双葉漁協の試験操業の対象魚種は全18種。水揚げされたのは旬ではないコウナゴとシラスを除く16種

福島県沖で再び漁業が始まった。東京電力の汚染水問題の影響で一時中断していた試験操業を、9月25日に再開した。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)

福島県漁業協同組合連合会(福島漁連)の相馬双葉漁協が試験操業を始めたのは、2012年6月。放射性物質の不検出が続く魚種から徐々に対象魚種を広げてきた。

しかし7月22日に東電が汚染水漏えいを発表し、中断に追い込まれた。福島県水産試験場も海産物や海水のモニタリング調査を強化した。

福島漁連は今回、その調査結果を踏まえて試験操業の再開を決断。中断前と同様に、より汚染の危険が少ない150メートル以深でのみ、漁をする。

出荷するのは、対象魚種のうち旬のミズダコ、ヤリイカ、ケガニなど16種。1種につき1検体(1キログラム分)をサンプルとして放射性物質を測った。タコなど加工が必要なものは、加工後に2回目のサンプリング検査をする。

加工不要のものは26日から、加工品は27日あたりから店頭に並ぶ。一部は東京・築地にも届くが、水揚げ量が多くなかったため大半は県内消費だという。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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