「解釈改憲絶対反対」「憲法守れ」――。集団的自衛権の行使容認を巡り、安倍政権が1日にも閣議決定を行うとみられる。そうした中、30日夕方から夜にかけて、首相官邸前には行使容認に反対する人々が続々と政府への抗議に詰めかけ、「安倍は辞めろ」などと声を上げた。(オルタナ編集委員=斉藤円華)
■元レンジャー隊員「在留邦人がテロの標的に」
抗議行動は集団的自衛権の行使容認に反対する市民団体らが緊急に呼びかけた。午後6時ころから抗議の長い列が官邸前から霞が関方面に伸び始め、夜になると歩道に収まりきらない人々が車道にもあふれた。参加者数は数千~1万人規模に上るとみられる。
レンジャー隊員だったという元自衛官は、官邸正面向かいの歩道でマイクを握り訴えた。
「蛇やカエルを食って戦争する訓練を、閣僚も体験すればいい。自衛隊の定員充足数は9割に過ぎない。それなのに自衛隊が戦地に行けば、自衛官に志願する人などいなくなる。日本が戦争に足を踏み込めば国内が攻撃の標的となり、海外で活躍する日本のNGOや旅行者らがテロに狙われる」(元自衛官)
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