編集長コラム)社員を「サーフィン」と「田植え」に行かせよう――ある会社のユニークな試み

この6月21日~22日、伊豆半島南端の下田でちょっと面白い企業研修が行なわれた。土曜日には近くの入田浜でサーフィンの練習。先生は、パタゴニアの正規ディーラーでもある有名なプロ・サーファーの鈴木直人さんだ。(オルタナ編集長 森 摂)

ほとんどがサーフィンの未経験者だったのにもかかわらず、2-3時間後には多くの人がボードに立つことができた。

加藤商事環境イノベーション事業部コンサルティング課の佐々木由佳さんは「仕事をしていると、季節の変化に鈍感になる。初めてサーフィンをして、全身で自然を感じ、本来の自分のパワーがみなぎるような気がした。仕事でしか会わない人とも普段とは違う交流が生まれた」とうれしそうだ。

翌日には、近くの南伊豆町にある田んぼに出かけ、田植えをした。有機農業の拠点「マザーアースクラブ」の田んぼだ。

マザーアースクラブの石川憲一代表(61)は1988年、南伊豆に移り住んだ。「自分で食べるお米を作ってみよう!」との思いで有機栽培や低農薬米の栽培を始め、2006年にマザーアースクラブを立ち上げた。

有機質肥料、自家製堆肥を使い、合成化学農薬を使わない(一部は除草剤を年に一回だけ使用)しているほか、合鴨を放して雑草や虫を食べてもらう「合鴨農法」の実践者でもある。

田植えもほぼ全員が初心者だったが、みな膝まで泥だらけになって、1時間余りで1反(約10アール)の田んぼに苗を植えた。ここから400-500キログラムの有機米が取れるそうだ。

TBロジスティックスの相川和政取締役は、「次回は是非、社員や同業の仲間たちにも体験させたい」と感想を語った。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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