[CSR]九州から日本の農家を元気に――副生バイオマスの活用

イオングループで販売されている「九州力作野菜」。副生バイオマスを添加することで、うま味や甘みが増す
イオングループで販売されている「九州力作野菜」。副生バイオマスを添加することで、うま味や甘みが増す

味の素株式会社九州事業所 (佐賀市) で、 社会・地球への貢献を通じて経済価値を生み出す「ASV (味の素グループ・シェアド・バリュー)」の第一歩が始まった。「バイオマス産業都市」を目指す佐賀市と協働し、アミノ酸の製造時に生じる副生バイオマスを使い、 市が下水浄化センターで作る肥料の質を向上させ、 農産物の収量増加などを狙う。(オルタナ副編集長=吉田広子)

「茎が丈夫になって農薬をまく回数が減りました。しっかりしたアスパラガスが育つようになり、おいしくなったと評判です」

こう話すのは、佐賀市内でアスパラガスを生産する高橋恵子さんだ。

アスパラ生産農家の高橋恵子さん
アスパラ生産農家の高橋恵子さん

1年ほど前から、味の素の副生バイオマスを混ぜた肥料を使い始め、その効果を実感している。時期によっては、平均100g100円が相場のアスパラガスが、100g200円以上で売れることもあるという。副生バイオマスの力で地温が上がり、通常よりも早く出荷できるからだ。

アスパラガス最大の病害ともいえる「茎枯病」にもかかりにくくなった。収量の安定も期待される。「おいしい野菜を長く作り続けるために、無農薬栽培を目指していきたい。そのためには農作物が病気にならないことが重要なのです」(高橋さん)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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