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オルタナ38号が9月29日、全国の書店で発売されました。今号から、わたくし編集長の森 摂が、内容のご紹介をさせて頂きます。
まず第一特集は「英国先進CSR&エシカル企業最前線」。トップの見出しは「CSRか利益か 議論は終わった」としました。日本企業の間ではまだ、CSRをコストセンターとみなすケースもありますが、英国ではとっくにそういう段階は終わり、「当社がCSRを先にやらないと、競合に負けてしまう」と多くの経営トップが考えているのです。
この特集では、在ロンドンCSRコンサルタントの下田屋毅さんが本記を執筆し、CSV(共通価値の創造)を進めるネスレの英国法人や、持続可能性を追求する「プランA」を打ち出した小売業大手マークス&スペンサー、日本にも進出しているザ・ボディショップやLUSHを取り上げました。
このほか、プーマの環境会計を手掛けたことで有名な「トゥルーコスト社」、英国最大の機関投資家で、投資先の社会的責任を重視する「ハーミーズ」のほか、レインフォレスト・アライアンスやウォーターエイド、ベター・コットン・イニシアチブ、フェアトレード財団などグローバルに活動するNGOも取材しました。在ロンドンのジャーナリスト、富久岡ナヲさんらに執筆頂きました。
巻頭の「ソーシャル・デザイン・ギャラリー」(文・写真:川畑嘉文さん)では、ミャンマーの軍事政権に追われたカレン族の人々を見開きの写真で紹介しています。カレン族は30年前にタイに逃れましたが、タイ政府が人権問題として騒がれないように、その存在を隠され、「忘れられた難民」と呼ばれているとのことです。
高橋さとみの切り絵ワールドの今回テーマは「鳥になってサカナになって」。ときには鳥になってサカナになって、未来の人になって。自分以外の誰か(何か)になって、思いをめぐらせてみよう--との趣旨です。暖かな画風ですが、それでいて、しっかり読者に訴えかけていると思います。
「ALTキーワード」(もりひろしさん)では「サードウェーブコーヒー」と「イマージブジャーナリズム」という2つの新語を紹介しています。「サードウェーブコーヒー」とは、19世紀の最初の波、シアトル系の2つ目の波に続く第3の波で、作り置きではなく1杯ずつ入れた「マイクロブリュー」や、特定品種や農園にこだわる「シングルオリジン」などを指します。
「ETIC.の現場から」では、スタッフの由利吉隆さんが、継続的に人材を送り込む「人材をハブ機能」を重視し、これにより東日本の復興を進めていると書いています。具体的には、岩手・宮城・福島でモデルとなりうる組織4団体に対して、2年間で1500万円の資金助成に加え、事業戦略支援などをしているとのことです。
日本財団の町井則雄さんによる「社会課題とビジネス」は、「NPOが投資対象になるためには」がテーマ。今年5月に可決された「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が施行されると、日本でも実質的に株式型クラウドファンディングが可能になり、未上場企業が1億円を上限にインターネットを活用した公募増資ができるようになるとのことです。ただ、日本のNPOは、こうした大規模資金調達に耐えられるような情報公開ができていないことを憂いています。