学童保育の支援を行うNPO法人sopa.jp(東京・港)は3月、「リユース・フォー・キッズ」プロジェクトを開始した。企業の不要となったパソコンを回収し、学童の子どもたちにICT教育プログラムを提供する。「ゴミを減らして、子どもたちの笑顔を増やしていく」ことが目的だ。(オルタナ編集部=辻 陽一郎)
リユース・フォー・キッズは、sopa.jpとパシフィックネット(東京・港)との協働プロジェクト。パシフィックネットは、パソコンやタブレットのリユース(回収・データ消去)を行う企業で、PCを寄贈する社会貢献活動を行っている。
東日本大震災後には、被災者にも900台ほど寄贈したが、一度きりの支援となってしまうという課題があった。そこで、パシフィックネットは、日頃から子どもたちへの支援を行えるsopa.jpと協働し、継続的なかかわりを目指すプロジェクトを開始した。
プロジェクトでは、賛同する企業から協賛として廃品PCを回収。台数に応じて子どもたちにタブレットをプレゼント、タブレットを用いたICT教育も実施する。
3月には、世田谷にあるアフタースクールでタブレットなど3台を提供し、テレビ電話を使って、別のスクールの子どもと交流するプログラムを開催した。
NPO法人sopa.jpの理事兼事務局長の板谷友香里さんは、「子どもたちにリサイクルやリユースを学べる環境教育のプログラムや、演劇をテーマとしたプログラムなど、楽しみながら学べる教育機会を作っていきたい。今年中には10件、学童でのプログラムを作ることが目標」と話す。
ゴミとなるPCが、子どもの学びにつながる。企業の社会貢献活動の受け皿となることも期待される。