NPO法人キーパーソン21は昨年6月から、川崎市と連携して学習塾を運営する。貧困家庭など教育環境が不十分な子どもを対象とした学習支援や居場所づくりのためだ。2015年からは独自事業として取り組むため、クラウドファンディングで資金を募っている。目標額は達成したが、より多くの教材購入やプログラム拡充のため、第二目標の100万円を目指す。(NPO法人キーパーソン21 代表=朝山あつこ)
■およそ6人に1人の子どもが相対的貧困の日本。
教育格差が未来格差にならないように
2015年2月、川崎市での中学1年生殺害の事件が起きて、日本中に大きな衝撃が走りました。最近では、思春期の子どもたちによる悲しい事件が後を絶ちません。子どもたちのエネルギーの矛先はなぜ違う方向へ向かってしまったのでしょうか。
私たちキーパーソン21は、2014年6月より、川崎市と連携して、教育環境が不十分な貧困家庭の中学生を対象に「学習支援・居場所つくり」の学習会を行っています。
学習会の現場では、今回の事件を連想させるような中学生たちの問題が見え隠れしています。けんか、いじめ、不登校、家族のこと、友達のこと、漠然とした将来への不安や不満。子どもたちは、困った時に本当の意味でHelpを言える大人たちがいる居場所を求めています。