抜本的な人事評価制度の改定が欠かせない――ダイバーシティの現状(4)[山岡 仁美]

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ダイバーシティ推進は重要経営課題であり、組織強化のため取り組む企業も増えました。これを推進していくためには、制限のある人財を生かすことが不可欠です。現状の人事評価制度は制限のない人財を対象に設計されており、抜本的な見直しが必要です。(グロウスカンパニー+代表=山岡仁美)

直近のオルタナ41号では、カルビーの松本晃・会長兼CEOが、スペシャルインタビューで「ダイバーシティ(多様性)なき企業に明日は無い」、その理由は「やらなければ会社が滅びる」と明言しています。まさにその通り!言うまでもなく、ダイバーシティは、多様性を認知し受容するのではなく、個を活かし組織を強化する企業の重要経営課題だからです。

ダイバーシティをそのように捉え推進している企業が増える中、苦慮している一つに、人事評価制度の改革が挙がります。

そもそも、私たち日本の企業での人事評価制度は、残業も出張も転勤も何でも対応する従業員を対象に設計されています。いわば、職務遂行に特段制限のない人財を対象にしているということです。

ところが、ダイバーシティ推進を図っていると、制限のある人財を活かすことが必然です。それはもちろん、多様性という個を活かすのであれば、当然のことです。育児中や介護中、障がい、年齢、キャリアなどの違いを活かすにおいて、残業も出張も転勤も実質不可能です。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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