この8月末、中国・深セン市にあるファーウェイ(華為技術有限公司)本社を訪れる機会があった。
ファーウェイは未上場で、日本での知名度は今ひとつだが、スマートフォンや携帯電話の基地局など通信技術の分野では世界のトップ企業で、2014年の売上高は5兆5500億円と、富士通やKDDI、NTTドコモよりも大きい会社だ。
米ビジネス誌「ファスト・カンパニー」の「Most Innovative Company Ranking」(世界で最も革新的な企業ランキング、2010年)では、フェイスブック、アマゾン、アップル、グーグルに次いで5位に選ばれた。
日本のメディアは中国を、とかく驚異か揶揄か疑念の対象として捉えがちだが、今回の取材は新鮮な驚きが少なくなかった。かいつまむと、下記の3点だ。
1) CEO(最高経営責任者)が「輪番制」で半年ごとに変わること
2) 17万人の社員のうち約半数が自社株を持ち、創業者の株式保有シェアは1.4%に過ぎないこと
3) 200ヘクタールの本社敷地で子どもたちが遊ぶ風景
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