今秋、アベノミクスの新たな三本の矢が放たれました。それは言わずと知れた、(1)希望を生み出す強い経済(2)夢を紡ぐ子育て支援(3)安心につながる社会保障の3項目。それぞれGDP600兆円、出生率1.8人や介護離職ゼロ、と目安となる数値目標も掲げています。この「三本の矢」はダイバーシティ推進と大きな関わりがあります。(グロウスカンパニー+=山岡仁美)
三本の矢については、賛否両論様々な意見があることでしょう。その中身や細かい点を観ると、疑心難儀になることも然りです。しかし、「1億総活躍社会」というキーワードも含め、アベノミクスは、ダイバーシティと大変密接しているということが言えます。
そもそも、日本社会は、超少子高齢化を迎え、それに伴う労働人口の減少という、国家でも経験の無い状況に直面しています。労働人口が減少するということは、より人的生産性をあげる必要があります。ひとりひとりの従業員が能力を最大限に発揮できる組織のバックアップはもちろんです。
これに加え、家事に専念している女性をビジネスパーソンとして活用する・定年退職者を再雇用することや、障害者や外国人の能力及び労働力を活かすこと、短時間勤務者にも権限を与える、など多様な人財を活かす施策を講じるのは早急に取り組むべき課題といえます。つまり、ダイバーシティ推進は国家にとっても極めて重要な責務になります。
となると、職務遂行に特段制限のない人財を対象にしている場合ではありません。育児中や介護中、障がい、年齢、キャリアなどの違いを活かすことが必然です。