2015年9月10日(木)~11日(金)、学会「企業と社会フォーラム(JFBS)」第5回年次大会が「企業家精神とサステナブル・イノベーション」を統一テーマとして早稲田大学にて開催されました。フンボルト大学国際CSRカンファレンス(HU CSR)およびCSR Asiaとの共催による国際ジョイント・カンファレンスでもあった今大会には、インドネシア、オーストラリア、タイ、台湾、中国、ネパール、バングラディシュ、ミャンマーなどアジア諸国/地域からの参加者がこれまで以上に多く、学界、産業界、労働界、NPO/NGO、学生などセクターを越えて約120人が参加し議論・交流しました。
持続可能な発展は「現代の世代が、将来の世代の要求を充足する能力を損なわない範囲内で発展すること」と定義され、ここ20年間重要なテーマとされてきています。いま次の10年に向かって、持続可能な発展を推進するために新しいステップが求められています。様々な社会的課題に取り組み、イニシアティブをとっていく社会的企業家精神が期待されています。
サステナブル/ソーシャル・イノベーションは、社会的・環境的課題の解決に取り組むビジネスを通して、新しい社会的価値を生み出します。イノベーションを生み出すためには、ソーシャル・ビジネス、大企業、 NGO、地域の人々、政府、研究者間の協働関係を推進し、新しいビジネスを促進する制度的環境をつくることが求められています。
こうした問題意識のもと、企画セッション/自由報告セッションとして全17セッションが行われました。今後数回にわたっていくつかのセッションに焦点をあて、その主な報告・議論内容をご紹介して参ります。今回は小林喜光氏(三菱ケミカルホールディングス会長/経済同友会代表幹事)によるキーノートスピーチ1「地球と共存する経営」の内容をご紹介します。
■日本企業に求められる、イノベーションと社会的課題の解決