オルタナ20号(2010年7月30日発売)

alterna person
レスター・ブラウン(アースポリシー研究所 所長)

日本は地熱発電で世界のリーダーになれ

『プランB』など一連の著作で、世界や日本の環境・エネルギー政策に警鐘を鳴らし続けてきた思想家、レスター・ブラウン。日本に対しては「地熱発電で世界のリーダーになることが、日本や日本企業の競争力を高めるためにも不可欠」と断じる。

feature Story 1

ドラッカー、コトラー、ポーターのCSR

南田みどりは今年4月、大手商社の二井物産に入社した。大学時代、発展途上国の貧困問題に目覚め、社会人になってからもCSR(企業の社会的責任)活動をするのが夢だった。だが、入社式で渡された辞令は「リテール本部営業3課」。全国スーパーに肌着やタオルなど日用品を卸す仕事だった。

columns
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オルタナティブ文明論  田坂広志
「享受型経済」から「参加型経済」への進化

さて、資本主義の経済原理に起こっている第四のパラダイム転換は、「享受型経済」から「参加型経済」への転換である。

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エゴからエコへ  田口ランディ
映画「ザ・コーヴ」上映中止に思う

日本のイルカ漁を批判的に取り上げた映画「ザ・コーヴ」に対する抗議行動が高まり、上映館が次々と上映を中止している。とても残念だ。上映が予定されていた明治大学も「授業への支障」などを理由に中止した。いったい日本社会になにが起きているんだろう。

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マエキタ流  マエキタミヤコ
みんなで考えた環境政策、アッケラカンと知らせよう。

そもそも政治家の本質ってなんでしょう。英語でローメーカー(lawmaker)っていうくらいだから立法者。つまり市民から「こういう政策をやってください」と託される人ですよね。単なる名家や有名人じゃなくて。

primaries
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偏差値75の農業 高橋がなり
野菜を嗜好品にするために

もしも乗用車がカローラだけで、日本国民が全員でカローラに乗っていたらカローラは70万円ぐらいで買えるようになるんでしょうね。開発費・製造費・宣伝費・販促費・物流費・在庫経費・販売経費などが爆発的に低くなるからです。

「森を守れ」が森を殺す 田中淳夫
木材自給率より山村生存率を上げろ

民主党政権は、マニフェストと昨年12月に発表した「森林・林業再生プラン」で、10年後に木材自給率50%を達成するとしている。昨年は27.8%だから2倍近くにするというのだ。  

CSR presentation
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ローソン×オークヴィレッジ
割り箸を減らして森を増やす

コンビニエンスストア大手のローソンは、使い捨てのレジ袋や割り箸の削減を目指してマイ箸とマイバッグを使ってもらう「ケータイ運動」を2007年から展開している。これをきっかけに、環境問題への対応に積極的な企業の一つとして認識され始めた同社。イメージアップには、「木の循環プロジェクト」を推進する木工会社のオークヴィレッジなどとの共同開発商品であるケータイお箸「みどりのかけ箸」が重要な役割を担った。

insights
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Hungry for Mission  今 一生
高校生が音楽ビジネスを起業 (ブラストビート)

10代が音楽ビジネスに挑戦し、利益で社会貢献する教育プログラム「ブラストビート」は、アイルランドから始まり、世界で5番目に日本でも始まった。まだ初年度だが、その活動は全国各地へ急速に広がっている。

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U-40が日本の政治を変える  BNJ
経済財政を若返らせる

参院選の開票速報を見ながら本稿を書いている。首相の「消費税10%」発言に端を発した消費税論議が今後どのように進むのかを予想するのは困難だが、どんな政治勢力であれ財政論議から逃れることはできない。

41
エコスゴいトレンド情報  greenz.jp
エコ飲み会、世界で増殖中

「グリーンドリンクス」というエコ飲み会が増えている。

41
地球環境を映像で読む  Green TV Japan
ゴミから環境を考える

日本国内で、1人が1日に出すゴミの量がどの位かご存知だろうか。

42
オルタナティブな空間  馬場正尊
工場の物語を継承し続ける

一年がかりで取り組んだ、東京湾岸、日の出埠頭にある巨大な印刷工場のリノベーションが完成した。『夕刊フジ』というタブロイド版が刷られていたので、TABLOIDと呼ばれている。

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RtR JAPAN 運営日記  松丸佳穂  new
「フレンドレイズ」に挑戦

皆さん、初めまして。今年1月に、Room to Read(以下:RtR)唯一の日本人職員として採用されました。今月号より日本での活動を主にご紹介させていただきます。

エコのご意見番  木内 孝
皇室の発信力 2

ロンドンの中心、バッキンガム宮殿のすぐ横にチャールズ皇太子のお住まいがある。

life style
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KIYOの哲学 実践編  南 清貴
夏の主役、茄子を毎日でも食べたい

インドが原産地といわれる茄子は、アラブを経由してシチリア島に伝わった。ここで栽培される茄子は種類も量も多く、当然のことながら料理法も相当数あると言われている。とりわけ有名なのが、今回ご紹介する「カポナータ」である。

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エコでヘルシーな食空間  岡村貴子
一杯のジュースにあふれる幸せ

千駄ヶ谷駅から徒歩3分。白い木製のスライドドアを入ると、果物の甘く爽やかな香りが漂う。ここは厳選した果物で作る、フレッシュなジュースがメインのジューススタンド。素材はできる限りオーガニックで揃え、フードマイレージに配慮し、なるべく国内で手に入るものにしている。柑橘類、キウイは神奈川県小田原市、ブルーベリーは同県足柄上郡で生産されたものを使っている。

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エシカル・ファッションの旗手たち  生駒芳子
東京発、エッジィなオーガニック世界

ロンドンで学び、東京でコレクションを発表する信國太志氏は、オーガニックコットンによるファッションの常識を打ち破るクリエーションで話題だ。ストリート感覚、ドクロモチーフなどのクールな表現が、エシカル・ファッションの新たな可能性を感じさせる。

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東京ポタリング  山本修二
旧山手通り近くで小さな史跡巡り

旧山手通り周辺の高台には、江戸時代から昭和初期にかけ、名士たちの豪邸が点在していた。その名残りを追って走ってみる。

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世界のエコホテル巡礼  せきねきょうこ
環境と豪華さを見事に両立

日本でも高い人気を誇るリゾート地、モルディブ。そのラグジュアリー・リゾートの筆頭に挙げられるのが「ソネバフシ」だ。

もうひとつの話題作  古賀重樹
破壊への欲動と戦争の愚かしさ

戦争で両手両足を失った男が帰還する。芋虫のような異形の姿だが、名誉の負傷なのだ。村人たちは「軍神様」と崇める。

後書きの余韻
市民の選択で社会が変わる

この本で私は環境をめぐる身近な話題を紹介しながら、問題の全体像を広い視点からとらえようとした。例えば、「エビなどの日本向けの高級食材が熱帯の生態系を壊した」や「牛肉1㌔㌘の生産に穀物飼料が11㌔㌘必要」など、私たちの生活と環境問題が結びつくことを示した。過度な「安さ」や「快適さ」の追求が問題の一因である。状況を変えなければ、人間の社会は近い将来に持続不可能となるだろう。

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オルタナセレクト
暑い夏、心とカラダに潤いを

暑い夏、大切なのはこまめな水分補給。今回は、乾いたのどを潤す飲み物や普段の生活のなかで手軽に環境負荷を減らしてくれる便利グッズを紹介します。

今月の表紙

ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(1909年─2005年)。経営学者

写真:By permission of The Drucker Institute at Claremont Graduate University.

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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