HSBC (香港上海銀行)は1月中旬、森林破壊を招く活動を行う企業への融資を取りやめると発表した。国際環境NGOグリーンピースの助言に基づき、企業への融資方針の見直しを行った。特に、インドネシアにおけるパーム(ヤシ)油・プランテーションの不正拡大を助長する企業の資金源を断つのが狙い。同国で深刻化する森林破壊に歯止めをかけるための一策と、グリーンピースに評価されている 。(クローディアー真理)
HSBCは、パーム油生産が産地に経済的利益をもたらすことを認める一方で、法に則り、サステナブルに管理が行われない場合、弊害が生じることを指摘。「違法操業」「森林破壊の原因となる、保護価値の高いエリア・高炭素貯蔵量林・原生熱帯林の開墾と、森林の焼き払い」「泥炭地でのプランテーション開拓」「児童労働や強制労働・紛争地での操業・地元民の権利の侵害などの、人々や地域の搾取」といった行為を行う企業への融資の中止を決定した。