いま一部の企業経営者やビジネスパーソンの間でSDGs(持続可能な開発目標)バッジを付けることが流行っています。SDGsバッジは国連本部(NY)の売店などでしか買うことが出来ず、いま「ヤフオク」などインターネットのオークションでは1個2000円~4000円の値段が付くほどの人気です。
もちろん、スーツやジャケットにSDGsのバッジを付けることはビジネスパーソンとしてある種の意志表明であり、決意の発露とみることができます。だが、バッジを付けることは決してゴールではなく、あくまでスタートラインであることは言うまでもありません。
ことはバッジにとどまりません。2015年9月に国連で採択され、この秋で丸3年になります。当初の3年は、自社の事業が、SDGs17ゴールのどれに当てはまるかを参照し、CSRレポートに17ゴールのワッペンを貼りつけ、関連性を強調する試みが目立ちました。だがその手法も、そろそろ限界に来ています。
SDGsは「セカンドステージ」に突入しつつあります。この段階で企業各社は、自社事業をSDGsの各ゴールに合わせて、どう変革していくかが問われています。つまり単なる「参照」から自社組織の「変革」に脱皮できるかが問われ始めているのです。