2025年国際博覧会(万博)に大阪への誘致を掲げた日本が開催地に選ばれた。2020年五輪・パラリンピックと並びグローバル社会の中でサステナブルな価値観を示す日本の勝機として活用すべきだ。(伊藤園 顧問=笹谷 秀光)
日本での大規模万博は、1970年の大阪、2005年の愛知以来3度目となる。大阪・関西万博(以下、大阪万博という)が目指すものは次の2点である。
・国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会
・日本の国家戦略Society5.0の実現
商都大阪の多様性でSDGsに加速度がつくことを期待したい。
■「いのち輝く未来社会のデザイン」
11月23日にパリで開催されたBIE総会において、BIE加盟国による投票により、2025年国際博覧会の開催国が日本に決定した。博覧会国際事務局(BIE)総会での投票に先立つ最終プレゼンテーションでは、日本から世耕弘成経済産業相が「大阪の万博は世界中の人がつながり合うための実験場になる」とスピーチした。パナソニックはソーラーランタンのSDGsプロジェクトをアピールした。
このような国際的イベントは五輪・パラリンピックと同様に持続可能な開発目標(SDGs)が基本となる。そこで政府は招致にあたりSDGsの実現を目標に挙げた。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、サステナブルな未来に向けた日本の創造性とイノベーション力が試される。
ちなみに博覧会国際事務局(BIE)とは英語:でInternational Exhibitions Bureau, フランス語で Bureau International des Expositionsだが本部を置くフランス語の略称でBIEとされる。
1928年に締結された国際博覧会条約(BIE条約)に基づく。BIEによって承認された博覧会のみが、国際法上「国際博覧会(万博)」を名乗ることができる。
■BIEでの日本の約束