
展示会やカンファレンスなどイベントプロモーションを手掛ける博展(東京・中央)はこのほど、4つのスタジオで使用する電力を再生可能エネルギー100%に切り替えることを発表した。同社はこれまでもリデュース・リユース・リサイクルの理念に基づき、再利用可能なシステム部材を取り扱ったり、廃棄物の抑制に取り組んだりしてきた。2017年からは「サステナブル・ブランド国際会議東京」を主催するなど、持続可能な社会の実現に向けて、イノベーションを生み出すプラットフォームづくりに力を入れている。(オルタナ副編集長=吉田広子)
博展は埼玉県八潮市に、ブースの造作物などを制作するスタジオを4つ構えている。そのうちの1つ「e-スタジオ」は、環境配慮を進めるためのリユース(再利用)の拠点として10年以上前に設置された。

同社は1月31日、気候変動に対する具体的な対策として、「顔の見える」再生可能エネルギーを供給するみんな電力(東京・世田谷)と契約。みんな電力は再生可能エネルギーで発電したFIT電気を積極的に仕入れ、国内トップクラスのFIT電気比率75%を実現している。本契約では、再エネ由来のJクレジットを調達することで実質的に再エネ100%を達成する。
博展はサステナビリティとブランディングの統合を目指す米国発の「サステナブル・ブランド国際会議」を日本で展開している。
同社経営企画部の村松加奈江さんは「『サステナブル・ブランド国際会議東京』を主催する企業の責任として、再生可能エネルギーへの転換を進めた。環境負荷を低減するために、やるべきことはたくさんあるが、電力切り替えは取り組みやすい一つの施策だった」と話す。
「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」は3月6―7日、ヒルトン東京お台場(東京・港)で開かれる。今年のテーマは、「グッド・ライフ実現に向けての『再構築』」だ。
国内外から有識者が集まり、基調講演のほか、トークセッション、参加型のワークショップなど多数開催される。持続可能な社会を目指しながら、どのように自社や事業を変革できるのか、国やセクターを超えて議論していく。