植えて育てた木を自然教育に活用

ニッセイ緑の財団の樹木プレート寄贈活動

社会生活でも、ビジネスの世界でも、名前を知るということは、関係を深める上で重要なことだ。自然環境においても同様。これはスギ、これはヤマザクラ、キンモクセイと樹木の名前を知ることで、そこいらへんに生えているなんでもないと思っていた木が、ずっと身近に思えてくるし、その木のことをもっと知りたくなる、のではないだろうか。

植樹した森で育った木の間伐材を使った樹木名プレート

植えて育った木を間伐し、樹木名プレートとして活用

「緑の保護、育成に努め、もって幅広く環境の保全に資する」ことを目的に活動している公益財団法人ニッセイ緑の財団は、日本生命保険相互会社の全額寄付によって1993年に設立され、実に26年にわたり脈々と植林活動を行っている。2002年に設立時の目標の「ニッセイ100万本の植樹活動」を達成し、現在までに全国195か所(456.9ha)に136万本を植樹(2018年4月時点)し、その後も継続的に植樹・育樹活動を行っている。

初めの頃に植えた木はすでに20年生を超え、間伐材として利用が可能となった。ニッセイ緑の財団では、日本各地の森で間伐した材を利用して「森のめぐみに触れる活動」として樹木名プレートを作成し、全国の学校(幼稚園から大学まで)に寄贈する活動を2017年から開始している。樹木名プレートとカラーペン、棕櫚縄がセットで送られ、生徒たちは学校内の樹木の名前を調べ、思い思いに樹木の名前やイラストを描き入れ、取り付けていく。自然に親しみ、木の名前を覚え、みんなに知ってもらおうという活動だ。

子どもたちが樹木の名前を調べプレートに書き入れる

学校ごとの「木のしおり」も作成

フリーランスのコピーライター。「緑の雇用担い手対策事業」の広報宣伝活動に携わり、広報誌Midori Pressを編集。全国の林業地を巡り、森で働く人を取材するうちに森林や林業に関心を抱き、2009年よりNPO法人 森のライフスタイル研究所の活動に2018年3月まで参画。森づくりツアーやツリークライミング体験会等の企画運営を担当。森林、林業と都会に住む若者の窓口づくりを行ってきた。TCJベーシッククライマー。

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