南米アマゾンの熱帯雨林で、大規模な森林火災が起きている。米ワシントンポスト紙は、アマゾン地域での今年の森林火災は、例年より80%も増加したと報じた。だがブラジル政府は火災の原因である焼き畑農業を規制しておらず、8月24日から開催されているG7サミットを前に、ブラジルへの経済制裁を提案する意見も出ていた。(寺町 幸枝)
ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)によると、アマゾン熱帯雨林の森林火災発生件数は、2013年の倍である75,000回に達したという。ブラジルだけでなく、周辺のボリビアやペルー、ベネズエラなど南米各国でも森林火災が例年よりも頻繁に起きている。
だが、各国の新聞やテレビなどの報道は総じて少ない。ソーシャルメディアのツイッターでは8月中旬ごろから「#PrayForAmazonia」というハッシュタグが拡散し、現状を伝えるメディアの少なさを憂う各国の市民たちが情報交換を活発化させた。
こうした影響も受け、8月24日から開催されているG7サミットでは、議長国であるフランスのマクロン大統領が緊急提案し、アマゾンの大規模な火災について意見交換すると見られる。
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