前橋地方裁判所は10月31日、バイオマス発電所に補助金を交付した群馬県を相手取った住民訴訟で、住民側の請求を棄却する判決を言い渡した。このバイオマス発電所は環境破壊の可能性が高く、住民らは控訴を含めて今後の対応を検討している。(オルタナ編集委員・栗岡理子)
この訴訟は、福島第一原発事故による放射能で汚染された森林を伐採・焼却することに不安を感じた住民らが「赤城山の自然と環境を守る会」(代表:横川忠重)を結成し、提訴したもの(詳細は「緊急連載・バイオマス発電の限界と可能性」)。
放射能汚染を懸念する木質バイオマス発電所に対する地元住民による訴訟は、2019年9月に福島県田村市で建設中の発電所に対しても起こされている。木質バイオマス発電所の増加に伴い、今後このような訴訟は増える可能性がある。