コワーキングスペースを提供するWeWork(ウィーワーク)とスペイン発のバイオ企業アルガエナジージャパンは1月21日、「SDGs night」を都内で開催した。WeWorkはこれまで、ペットボトルをはじめ使い捨てプラスチックの削減に取り組み、SDGs(持続可能な開発目標)の目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさを守ろう」を中心に取り組みを進めてきた。今後は入居するメンバーとともにさらにSDGsを推進していく考えだ。(オルタナ副編集長=吉田広子)
米ニューヨーク発のWeWorkは、起業家を中心にコワーキングスペースを提供している。2018年1月に日本に上陸し、世界で約850拠点、日本では約30拠点を構えている。
WeWorkはグローバルで気候変動対策やSDGsに積極的に取り組み、2018年9月には「2023年までにカーボンニュートラルを実現する」ことを表明。同時に使い捨てプラスチックの排除や「ミートフリー」(肉を食べない菜食の実践)にもコミットした。
こうした取り組みは日本でも展開。例えば、マグカップやグラスを設置し、1日で同じカップを繰り返し使うことを呼び掛け、使い捨てプラスチックとともに水や洗剤の使用量を削減している。スナックと飲み物のセルフサービスのキオスク「Honesty Market」ではレジ袋を提供せず、WeWorkで開くイベントでは使い捨てのカトラリーを使用しない。
各拠点独自の取り組みも進める。WeWork新橋では、レジ袋削減のため、だれでも使える共有のエコバックを用意し、昼食を買いに行くときなどに活用してもらう。WeWork四谷では、食品ロスをなくすため、イベントなどで余ったケータリングの横に「テイクフリー(ご自由にお持ちください)」の案内を掲げる。
このほか、忘れ物のビニール傘は廃棄せずに保管し、雨の日に貸し出したり、メッセージカードにバナナペーパーを使用したりしているという。
21日に開かれた「SDGs night」は、WeWorkスタッフとメンバーらがSDGsについて学ぶ場。アルガエナジージャパン、ワタミ、GAP総合研究所がサステナビリティ(持続可能性)の取り組みを発表した。
登壇したアルガエナジージャパンの上席アドバイザー百瀬則子さんは、地球を守るライフスタイルを提案し、「地球が健全でなければ、生きることができない。イノベーションは新しい技術だけではない。既存のものの新しい組み合わせ、新しい価値観から生まれる」と呼びかけた。