「脱使い捨てプラスチック」では日本より一歩も二歩も進んでいる韓国でも、新型コロナの影響で逆風が吹いている。地方紙である江原道民日報の報道ではネットショッピングやフード宅配の影響で、プラなどの家庭ごみは前年比で60%も増えたとのことだ。だが、「使い捨てプラを2027年までにゼロにする政府の方針」(東洋経済日報)は変わっておらず、一進一退はあるもの、韓国の脱プラ路線は揺るがなさそうだ。(韓国・釜山=原美和子)
韓国では、使い捨て用品を「一回用品」と呼び、リユース用品を「多回用品」と呼ぶ。 1994年に施行された「資源の節約リサイクルの促進に関する法律」では「一回用品」の使用規制が定められ、改正を重ねながら、ごみ減量に大きな効果を上げた(FoEジャパンサイトから)。
現在では食堂における使い捨ての紙・プラスチックの食器や割り箸、スーパー・デパートにおけるレジ袋、ホテルにおける使い捨て歯ブラシ、カミソリなどの無料提供が禁止されている(同)。
街の至る所で目にするカフェでは、2018年からは飲料のプラスチック容器は持ち帰りに限るとされ、店内ではマグカップやグラスまたはマイボトルでの提供を行うことを徹底している。
スーパーや百貨店、コンビニのレジ袋は以前から20ウォン(日本円で約2円程度)で有料化されていたが、2019年4月からは全面的に店舗や企業のロゴが入ったレジ袋は廃止になった。これに代わって、各小売り企業によるエコバック販売が活発になったが、どうしても買い物袋が必要な場合は、ゴミ袋として利用できるレジ袋を有料で販売する。