日本経団連の米倉弘昌会長は3月16日、都内で記者団の質問に答え、東日本大震災にともなう福島第一原発の事故について「千年に一度の津波に耐えたのは素晴らしいことだ。原子力行政はもっと胸を張るべき」と話した。放射線漏れなどの危機的状況が続く中での発言だけに、波紋を呼びそうだ。
発言は北海道新聞が17日午前に報じ、経団連も発言の事実を認めた。米倉会長はこの発言の前に、福島第一原発で続けられている事故復旧作業について「現場の職員が災害の拡大を最小限に抑えている」と前置きし、「よくがんばっている」と評価していた。
福島第一原発では17日昼現在、自衛隊のヘリコプターが3・4号炉に向けて海水を投下する作業を4回実施。午後には警視庁の高圧放水車が放水を行う計画だが、事態の好転は予断を許さない。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年3月17日