原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は3月23日夜の記者会見で、福島第一原発1号機の炉心でかなりの量の核燃料が溶融している可能性を認めて「2、3号機に比べて最も危険な状態」との見方を示した。
同原発1~3号機では海水の注入による炉心の冷却が続くものの、燃料棒が露出しており不安定な状態が続く。とりわけ1号機では23日に原子炉内の温度が一時、設計温度の302度を大きく上回る400度に達して圧力が上昇。冷却により温度は下がったものの、翌24日朝には原子炉建屋上部から水蒸気のような煙が確認された。
各号機では電源やポンプなどの復旧作業が続くが、水素爆発のあった1号機では建屋内の設備にも損傷が及んでいると見られ、作業は難航している。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年3月24日