オバマ大統領は米国東海岸時間午後11時過ぎ、国際テロ組織アル・カイーダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者を殺害したと声明を発表した。
オバマ大統領は演説で、米国政府はウサマ・ビンラディンの所在をずっと探索してきたが、パキスタンの首都イスラマバードの北約60キロのアボッダバードで1日、ビンラディン容疑者が家族と潜伏していた建物を米軍特殊部隊が急襲、殺害して遺体を収容したと発表した。
アルジャジーラのカブール特派員によると、アフガニスタン政府筋はビンラディンの死亡を確認し、死体は米国にあると伝えた。
ビンラディンは2001年9月11日の米同時テロの首謀者とされ、アフガニスタン周辺に潜伏していたとされる。
ホワイトハウスの前には群衆が集まり、“正義が行われた”ことを祝っている。また、全米各地で祝賀の集会が開かれている模様。多くのメディアがビンラディンの暗殺をオバマ政権の功績だとしており、FOXニュースやウォールストリートジャーナルなど、共和党寄りのメディアもオバマを讃えている。
911から10年で、一応のピリオドが打てたことで大きな安堵感が米国を覆っているが、一方これが引き金になってアルカイダの報復テロを警戒する声も強い。米国のセキュリティーレベルが一時的に引き上げるべきだという議論もある。(形山昌由、シアトル=岩下慶一)