大阪府の橋下徹知事は27日の記者会見で、東京電力福島第1原発の事故を踏まえ、関西地区にかかわる原発について「新設や延長をやめるため、一歩踏み出そうと思う」と表明した。全国の都道府県レベルの首長で、脱原発を明確に打ち出す例は初めて。経済活動の抑制にならないように節電計画を策定する方針を表明した。
橋下知事は28日、構成7府県の知事からなる関西広域連合に採用することを提案したが、そこでは「時期尚早」として、認められなかった。
橋下知事は今後、大阪府単独で計画づくりに取り組む方針。一方で広域連合長の井戸敏三兵庫県知事は委員会後の会見で「関西の主要電力は原発だ。新規建設をやめるなら、(必要な)エネルギー量を見極めないといけない」と指摘し、橋下知事の提案に慎重な姿勢を示した。(オルタナ編集部=石井孝明)
■橋下徹府知事記者会見(4月27日)