「今日、マネージャーからmailがあった。『7月8月に予定されていたドラマですが、原発発言が問題になっており、なくなりました。』だって」俳優の山本太郎さんがつぶやいたツイートがネット上で、大きな反響を呼んでいる。
福島原発の事故後、山本さんは精力的に脱原発運動にかかわってきた。23日は、文部科学省前で、学校の暫定基準20ミリシーベルトの撤回を訴えるデモに参加した。
郡山市や福島市など放射能汚染区域の子どもたちを守るプロジェクト「オペレーション・コドモタチ」の賛同者として、福島県内で児童生徒の屋外活動による被ばく量が引き上げられたことに対して「異常です。殺人的です。福島の子どもたちはこのままではモルモットにされるだけです」と発言もしている。
「“頑張ろう日本”、自分も大いにそう思うが、若い世代がすっぽり抜け落ちた日本で、どうやって復興するのですか」と、疎開によって子どもたちの命をつなぐことの大切さを訴えている。
このような言動が、降板のきっかけになったとして、ネットでは「よく勇気をもって訴えた。これこそ本当の著名人たる人間がすべき行為」「テレビを干されても構わない、と行動を起こしたあなたは立派」と、山本さんの姿勢を支持する声が圧倒的多数で寄せられている。
一方で、「政府・東電・メディアの癒着には、はらわたが煮えくり返る」「あなたを干したテレビ局が、いずれ国民から干されるでしょう」とメディアのあり方を痛烈に非難する声も。
山本さん降板のニュースを伝えた記事には、5時間あまりで1600以上のツイートがついた。脱原発を訴える数少ない著名人だけに、山本さんが放った火種は大きな炎になるかもしれない。(オルタナ編集部=枝松 麗)