東日本大震災から3か月目を迎える11日、都内では千代田区の東京電力本店周辺や渋谷など9カ所で原発の廃止を求めるデモが開催された。新宿駅周辺で開催された「原発やめろデモ」には主催者発表で2万人が参加し、東京電力福島第一原発事故以降に行われた脱原発デモでは国内最大規模となった。
東京・高円寺でリサイクル店などを営む「素人の乱」が呼びかけた。デモに先立つ集会で、素人の乱5号店店主の松本哉氏は「事故が続いている状態で、今も原発を動かそうと言っているのはみっともない。今こそ止めるしかない」と呼びかけた。また、社会学者の小熊英二氏も「原子力は超法規的な権力がなければ扱えず、民主主義と相容れない」と問題点を指摘した。
デモのゴール地点となった新宿駅東口のアルタ前広場はデモ参加者で埋め尽くされた。福島県内からやってきた女性は「この3か月間、たくさんの涙を流した。こんな思いをするのは私たちだけでたくさん」と訴えていた。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年6月11日