
急速なモータリゼーションで深刻な交通渋滞に悩む北京市は、公共自転車レンタルを7月から開始する。18日付の中国紙が同市交通委員会のホームページをもとに伝えた。
このサービスの試験導入が行われるのは、市東部の幹線道路と地下鉄(5、10号線)沿線エリア。自転車1万台を353カ所のステーションに配置する。2015年までに自転車数は5万台、ステーション数は1000カ所まで増やす計画という。
サービスの投資・運営は区政府が行い、北京市がエリア間の調整などを行う。レンタル料金は一定時間内は無料で、超過時間は有料だ。
自転車レンタルは北京オリピック時に人気を呼んだが、レンタルステーションの密度が低いなど利便性が優れず消滅した。今回は2回目の導入となる。
北京では、自転車は依然庶民の足。急速に整備が進む地下鉄の利用客にウケるエコな交通サービスとなるか。かつての「自転車王国」ならではの試みに注目したい。(北京=斎藤淳子)