福島第一原発事故に対して、福島市民自らが声を上げ、行動しようと呼びかける「一万人ハンカチパレード」が26日、同市内で開かれた。正確な知恵や情報を交換し合って、生きる希望を見つけようと集まった母親らが「さよなら放射能」などと声を合わせて市内を歩いた。
原発事故や放射能汚染に反発する市民が中心となる実行委員会「6.28福島アクションを成功させ隊」が主催。1万人規模の参加者を目標に掲げながらも、放射能の影響を考慮して、幼い子ども連れや若い人たちの参加は遠慮するよう呼びかけた。
福島駅前の商業ビルのワンフロアでは「生活村」と銘打ち、放射能に関する知識や除染の実践例などを紹介するブース、親子の交流スペースなどを開設。毎日の生活や食に不安を抱く母親らが正確な情報や対処法を求めて足を運んだ。
午後からのパレードはあいにくの雨模様だったが、「原発やめよ 命が大事」「空・緑・土・水をもどせ」と書いた横断幕などを掲げた市民が福島県庁前を出発し、1時間ほど市内を練り歩いた。(関口威人)