オーガニックや減農薬野菜にこだわり、都内を中心に展開するレストラン「農家の台所」では、「クールベジタブル」(クールベジ)フェアを6月から開催している。クールベジとは、体の余分な熱を逃がすカリウムと水分を含む夏野菜のことで、熱中症予防や夏バテ予防に良いとされている。節電が求められる今夏、室温ではなく、体温を下げるクールベジが注目を集める。
夏野菜にはカリウムを多く含んだ野菜が多く、ミニトマト、ゴーヤ、なす、きゅうりなどが代表的である。カリウムには利尿作用があり、水分とともに体の余分な熱を体外に放出し、体をクールダウンさせる効果があるという。
熱を加えると、カリウムの30%程度が失われてしまうと言われているため、カリウムを食べ物から摂るためには、生のままが適しているという。
そこで、農家の台所名物であるサラダバーでは、クールベジを豊富に取り揃えた。常時約20 種類の新鮮野菜が並ぶなか、10種類程度がクールベジだという。
りんごのような食感でほのかに甘い「サラダナス」、しゃきしゃきでさわやかな苦みのある「ゴーヤ」、ポリポリと食感がよい沖縄野菜「鈴かぼちゃ」など、暑い夏でも食欲が湧いてきそうだ。
農家の台所を運営する国立ファーム(東京都国立市)広報課の熊谷歩美さんは、「野菜を食べて体の熱を取り除けるということを、もっと多くの人に知ってほしい」と意気込みを語る。(オルタナ編集部=吉田広子)