東京電力の定時株主総会が28日午前、都内で開始された。総会で議長を務める勝俣恒久会長は冒頭、「福島第一原発事故と、供給力不足にともなう計画停電で株主や地域に多大な迷惑をかけた」と謝罪した。
出席者数は午前中に6300人を超え、過去最多だった昨年の3342人を倍する勢いだ。清水正孝社長は、原発事故の収拾に直面する同社が「かつて経験したことのない危機にある」として危機感を露わにした。
今回は福島原発事故以降初の総会だけに、株主402人が提出した原子力発電からの撤退を求める議案の賛否に焦点が集まる。NGOのA SEED JAPANは19日、主要株主らに同議案への賛否などを問う公開質問状を送付。また、東京電力の大株主の一つである東京都には27日、原子力発電に対する都民からの要望の電話が「都民の声」課に多数寄せられた。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年6月28日