福島大学(福島市)は6日、東日本大震災の被災に加え、東京電力の原発事故に直面している福島県内の保護者向けに、子どものストレスに気付くための保護者向けパンフレットを作成して、同大のホームページで公開を始めた。
同大の心理学者など、子どもの健康に関連する研究者がまとめたもの。ストレスが過剰になっている子どものしぐさの特徴を「地震ごっこや津波をする」「大人にくっつきたがる」「一人でできたことができなくなり赤ちゃんがえりをする」と指摘。体に現れる特徴として「寝つきが悪くなる」「夜中に目を覚ます、怖い夢をみる」「食欲がおちる」とした。
外で自由に遊べないことや環境変化で、子どものストレスが増える可能性がある。一方で、子どもは自分の気持ちをうまく言葉で表現できないため、それに周囲の大人が気付きにくいという。
ストレス解消の対策として「できるだけいつものペースでの生活」「『大丈夫』との声がけ」「親の笑顔」「よく話を聞く」などの対処法を紹介した。
また同大は、福島県内の子ども約1000人を対象にして、筒井雄二教授(実験心理学)が子どものストレス調査を始めたと発表した。しぐさや体調へのアンケートでストレスの深刻さを調べる。8月中に結果を取りまとめて公表する。(オルタナ編集部=石井孝明)
■福島大パンフレット
http://www.fukushima-u.ac.jp/guidance/top/topics/h23/110620-stress.html