米エネルギー情報局によると、2011年第1四半期(1-3月)のエネルギー生産量ベースで、自然エネルギーが原子力発電を追い抜いたことが分かった。風力発電が前年同期比で71.3%増を記録するなど高い伸び率を示している。米国では年度ベースの生産量で、97年を最後に原子力が自然エネルギーを上回っていた。
統計によると、米国内での自然エネルギー生産量が原子力発電を5.65%上回った。エネルギー生産量全体に占める自然エネの割合は11.73%、原発は11.1%となった。昨年1-3月との比較では、原子力発電が3.3%増だったのに対して、自然エネは15.1%増と大きく伸びた。
自然エネの分野別では、バイオマスが48%と最も高く、次いで水力の35.4%、風力12.9%、地熱2.4%、太陽光1.2%と続く。自然エネ全体のエネルギー生産量は、石油を使ったエネルギー生産量の77.1%まで迫ってきている。
福島原発の事故以来自然エネルギーが世界的に脚光を浴びているが、共和党は依然として原子力発電を推進するための財源確保に取り組んでいる。(形山 昌由)
米エネルギー情報局