市民自らが食品などを持ち込んで放射能を測る「市民放射能測定所」が17日、福島市内に正式オープンする。南相馬市で出荷された牛から基準を超えるセシウムが検出されたばかりで、「自分たちの安全は自分たちで確認する」試みとして注目を集めそうだ。
チェルノブイリ原発事故後のドイツで市民が自分たちで資金を集めて放射能測定器を購入した動きをモデルに、福島でも設立が呼び掛けられた。震災後に市内の母親らが中心となって作った「こども福島情報センター」に併設する形で市民有志らが運営する。
すでにフランスの民間研究機関「クリラッド」などから食品用の放射能検知器2台を入手し、試験的な測定会を開くなどして準備を進めている。正式な鑑定でないことを前提に、「市民が行動するための判断材料」を提供する狙い。
オープン当日は福島市中心部の複合施設「福島テルサ」内で食品測定や子どもの健康相談を行うほか、フォトジャーナリストの広河隆一氏と哲学者の高橋哲哉氏の対談などのイベントも開く。(関口威人)
・こども福島情報センター/市民放射能測定所=http://blog.goo.ne.jp/kodomofukushima
・未来の福島こども基金=http://mirainofukushima.seesaa.net/
・測定器47台プロジェクト=http://www.pj47.net/