東日本大震災にともなう電力不足で家庭向け非常用電源への需要が高まる中、家電量販店のヤマダ電機がリチウムイオン電池使用の製品を4月に発売したのに続き、自動車メーカーやベンチャー企業も相次いで新製品を発表している。
日産自動車は8月1日、同社のEV(電気自動車)の「リーフ」が搭載する駆動用電池を家庭での非常用電源として使用できるシステムを発表。一般家庭2日分の電気が供給可能といい、2011年度内の発売をめざす。
ガソリン車から改造した「コンバートEV」の販売などを手掛ける百家堂(千代田区)は、小型軽量だが高価なリチウムイオン電池ではなく安価な鉛蓄電池を使用した非常用電源を5月から販売。7月26日には停電時に自動で起動する機能などを備えたモデルを追加した。標準仕様の場合、ヤマダ電機の製品と同等の価格(85万円)でありながら、蓄電容量は10倍の10キロワット時を実現している。(オルタナ編集部=斉藤円華)