福島第一原発の事故を受け、ドイツの街のあちこちで「原子力?お断り」のマークを見かける。車や自転車に貼っている人もおり、チェルノブイリ原発事故以来のブームだ。
3月の福島原発の事故を受けて、ドイツでは頻繁に反原発デモが各地で開かれた。その時にひっぱりだこだったのが、「原子力?お断り」のマークだ。ステッカーやバッジはもちろん、旗やTシャツもあり、環境団体などが販売している。
デモ以外でも、店舗のショーウインドウにさりげなく貼ったり、自宅の窓ガラスやベビーカーに貼ったりしている人もいる。反原発運動家だけでなく、一般市民もこぞって買い求め、一時品不足となったほどだ。
福島原発をきっかけに、新しいマークも登場。「フクシマは警告する。すべての原発を停止せよ」と書かれ、黒を背景に、黄色い顔が戸惑ったような表情をしている。
福島での事故により早期の脱原発を決定したドイツでは、チェルノブイリを思い出し、自分のことのように日本を心配する人がたくさんいる。(独ハノーバー=田口理穂)