経済産業省資源エネルギー庁は、原子力損害賠償支援機構法の成立に伴う電気料金の算定に必要な規則等の改正案について、9月22日(木)までパブリックコメントを受け付けている。改正案がそのまま認められれば、東京電力が負担する損害賠償額が電気料金に上乗せされる可能性がある。
原子力損害賠償支援機構法は、東京電力福島第一原発事故による損害賠償支払いを資金面で支えるための機構に関する法律で、8月3日に成立。一部では「東電救済法」とも呼ばれる。9月12日には機構が設立された。
今回の改正案の内容は、東京電力の営業費用として、損害賠償に伴う同機構への負担金を認めるなどというもの。認められれば、損害賠償の費用が電気料金の原価として上乗せされることになる。
NPO環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は改正案について「東電の損害賠償が電気料金に上乗せされ、同時に東電を潰せなくなる『東電のためのセーフティネット規則』。国会も政治主導もなく、官僚の判断で進む」とツイッターで指摘している。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年9月19日