世界的なブランドコンサルティング会社のインターブランド社は5日、「ベスト・グローバルブランド2011」を発表した。コカコーラが12年連続で1位となり、前年比2%増の718億ドルのブランド価値を持った。以下2位がIBM(699億ドル、同8%増)、3位がマイクロソフト(590億ドル、同3%減)となった。世界的な事業展開を行う企業のブランドの価値を金額に換算して発表するもので今年が12回目。
躍進の目立つのはアップルで、前年の17位から価値を58%上げて8位となった。グーグルは前年と同じ4位だったがブランド価値は27%増。サムスンは価値20%上昇の17位(前年20位)、アマゾンは価値32%上昇の26位(前年36位)だった。いずれも企業イメージづくりが上手で、新興国の成長も取り入れ、スマートフォンなど消費者向けIT事業に成功している。一方で前年8位から14位に下がった携帯のノキアなど、乗り遅れた企業の下げも目立った。
日本勢ではトヨタが11位、ホンダが19位、キヤノンが33位、ソニーが35位など。今年ハッカーの攻撃にさらされたソニーはブランド価値を前年比で13%減らしている。インターブランドジャパンの岩下充志社長は、「日本企業では『いいものつくれば売れる』の考えがまだ残る。しかしグローバル企業では、トップが企業ブランドづくりに積極的に関わり、それが毎年強まる傾向にある」と指摘している。(オルタナ編集部=石井孝明)
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