インド南部のタミル・ナドゥ州クダンクラムで進められている原子力発電所の建設に抗議して、地元住民ら7000人が9日からハンガーストライキを始めた。10日にロシアの国営放送「ロシアの声」が報じた。同原発計画はロシアの協力で進められている。
クダンクラムでは現在、2基の原子炉の建設工事が最終段階を迎えているが、建設計画は住民の激しい反対運動に直面。2007年から翌年にかけて達成されるはずだった運転開始が大きく遅れている。
ハンストは過去にも繰り返し実施され、9月に行われた際には同州のジャヤラリタ州首相もこれに同調。シン首相に対して、安全性が確認されるまでプロジェクトを停止するよう求めていた。
インドでは電力不足を理由に原発計画が各地で進められているが、東京電力福島第一原発事故後、反対運動が拡大。4月にはジャイタプール原発計画への抗議行動で死傷者も出る事態となっている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年10月12日