日立製作所は7日、風力発電機を利用した水素発電システムを国立極地研究所から受注したと発表した。南極昭和基地での使用を想定しており、11月からは秋田県にかほ市内で実証実験がスタートしている。
仕組みは風力発電による電力で水を電気分解して水素を発生し、トルエンに吸着させてMCH(メチルシクロヘキサン)として液体の状態で貯蔵。必要な時に水素を分離し、水素混合ディーゼル発電機の燃料として利用するというもの。
同社によれば、今回受注したシステムでは1時間当たり約480リットルの水素を吸蔵することが可能。南極昭和基地では必要な物資の輸送量の約半分を発電等で必要な燃料が占めており、自然エネルギーを効率的に備蓄・利用するシステムが求められているという。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年11月8日