東日本大震災で被災した東北地方の4信用金庫が、公的資金の投入に向けて今年度中に申請する方向で検討していることが21日に明らかとなった。4信金の一つ、あぶくま信用金庫(本店・福島県南相馬市)の広報部は同日、公的資金を申請する意向であることを認めた上で「経営悪化が理由ではなく、万全の経営を期するための財務強化が目的」と語った。
南相馬市や双葉郡を中心に営業する同信金は、東日本大震災によって全16店舗の内、実に14店舗が被災。その後順次復旧したものの、東京電力福島第一原発事故で設定された半径20キロメートルの警戒区域内にある6店舗は現在も営業ができず、休止したままとなっている。
同信金の預金残高は2010年度上半期で約1250億円。その内個人預金は83.5%を占めているという。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年11月21日