27日投開票の大阪市長選は前府知事の橋下徹氏(42)が圧勝、府知事選も橋本氏率いる大阪維新の会幹事長の松井一郎氏(47)が既成政党推薦の候補を破り、維新の会がダブル当選を果たした。
「大阪都」実現を目指す橋本氏はエネルギー政策でも「脱原発」の姿勢を明らかにしており、原発依存率の高い関西電力との厳しい対決も予想される。
橋本氏は市長選のマニフェストで「原発依存度を下げることを目指す」と明記。当確後のインタビューでも脱原発の見通しについて「短期的には新型火力、中長期的には自然エネルギーを蓄電技術と組み合わせて代替していく。関西全体で戦略を立て、次の株主総会までに株主提案をしたい」などと述べた。
関電は福井県に11基の原発を抱え、5割前後の電力を原発に頼る。一方の大阪市は関電株の約9%を保有する筆頭株主で、今回の選挙結果を受けて橋下氏は、同社に発送電分離や自然エネルギーの利用促進などを強く迫るものとみられる。
(オルタナ編集委員=関口威人)
※旗幟鮮明(きしせんめい)=主義主張や態度などがはっきりしているたとえ