政党や団体などの違いを超えて「原発をなくす」の一点で集まる「有象無象(うぞうむぞう)」デモが19日、杉並区内で行われ、参加者が蚕糸の森公園からJR阿佐ヶ谷駅付近までのコースを練り歩いた。関係者などの話によれば、5~6千人が参加したとみられる。
今回の脱原発デモは杉並区内の地域のつながりを生かして実施。賛同者に様々な人々が名を連ねただけでなく、多様な参加を実現するために「カラオケカー」や子連れ家族のための「オムツ交換カー」なども登場した。
保守派論客として知られる評論家の西尾幹二氏は今回のデモにメッセージを寄せ、「東京電力福島第一原発事故直後に『メルトダウンはしていない』と断言していた学者が現在、再稼働を検討する委員会に顔を出している。いくらここで心を入れかえて再起するといっても、同じ連中が再稼働させる。『反省』はあり得ない。ゼロの地点に戻るべきだ」と呼びかけた。
参加者の一人は「自分は専門家ではないが、ここまで信用を落とした原発が再稼働するのを納得するのは無理だ」と語った。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年2月19日