細野豪志環境大臣は21日、閣議後の記者会見で、環境省の所管する東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)の処理・処分が、被災地の岩手、宮城、福島の3県で5%しか進んでいないことを明らかにした。
環境省は、がれきの処理を14年3月までに終えることを目標にしているが、細野環境相は「仮設の焼却施設を作っているが大変な量で処理しきれない。このままの推移では(目標達成は)極めて厳しい」との見方を示した。
環境省によると、震災で発生したがれきは、岩手県で476万トン、宮城県1569万トン、福島県208万トン−−の計2253万トンに上る。
そのうち処理・処分された割合は計5%(118万トン)で、岩手県が8%(37万トン)、宮城県が5%(72万トン)、福島県が4%(9万トン)にすぎない。
がれきの量は宮城県の一般廃棄物の処理量の19年分、岩手県でも11年分に相当する。福島県は原発事故による立ち入りの制限区域が今年3月まで設定されているために、当面は県内で処理をする予定だ。(オルタナ編集部=石井孝明)