東京都議会の鈴木隆道議員(自民党、目黒区選出)が15日の予算特別委員会で質問中の大山とも子議員(共産党、新宿区選出)に「放射能浴びた方がいい。正常になるんじゃないか」とヤジを飛ばしたことについて、大山議員は16日、「福島の人が聞いたらどう思うか。ひどい話だと思う」と語った。
大山議員は東電原発事故にともない拡散した放射性物質により、都内でも土1キログラム当たり2万3千ベクレルの放射性セシウムが検出されている地点があることを指摘。除染などの対策をめぐる都の姿勢について質問を行っていた。
大山議員の質問に先立つ13日、鈴木議員は同委員会での都への質問の中で「放射性物質対策も、科学に即して万全を尽くし、情報を包み隠さず発信していくことで、世界からの信頼をかち得ていけると確信している」と述べていた。
鈴木議員は「情報を包み隠さず発信」しようと厳しく都を追及する大山議員に対してヤジを飛ばしたことになる。このことについて大山議員は「原発を推進しようという立場にとっては、今起こっている実態を明らかにしてほしくないのでは」と話した。
自民党都議団の担当者は16日、鈴木議員のヤジについて「事実。鈴木議員は『弁解することは何もない』と話している」と説明した。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年3月16日